日光御成街道美園中出口付近西側路傍 緑区大崎


日光御成街道を大門から岩槻方面に進む。美園中付近、住宅の庭の中に庚申塔。
ここは大崎になるが、日光御成街道の石仏という流れで今回はここで扱う。


享保4(1719)笠付角柱 日月雲 青面金剛立像 合掌型六臂。下部に邪鬼と三猿。
下の台の中央に大崎村中と刻む。


塔の左側面には年号。脇に武州足立郡南部領大崎邨施主敬立。


右側面中央に「奉造立青面金剛守護」脇に 庚申供養 二世安楽。

日光御成街道美園中出口付近東側路傍 緑区南部領辻


上の庚申塔から20ｍほど北、道路の向かい側に三基の石塔。右の二基が庚申塔。


安永9(1780)荒彫 中央に「庚申供養塔」脇に薄く年号と 辻村 講中と刻む。


元禄13(1700)笠付角柱 青面金剛立像 合掌型六臂 左上手にショケラを持つ。
下部にはＭ字型の邪鬼、その下に三猿、二鶏が揃う。


右側面「奉造立青面金剛庚申供養二世安楽所」その下に数名の人の名前を刻む。


左側面 年号。脇に南部領辻村施主敬白。こちらの下部にも数名の名前が見える。


正面 三猿の下にも細かい字で多くの名が刻まれている。三面合わせて41名。
下の台の正面には卍と法輪を彫る。

コンビニ東三差路 緑区南部領辻


日光御成街道、南部領辻バス停のあたりを東に入るとまもなく三差路に庚申塔。


万延元年(1860)山型角柱。正面 日月雲の下大きく「庚申」台は三段になっていて
上の台の正面には三猿。その下の台の正面には講中と彫る。


塔の左側面には年号。右側面には美しい字で「邨戸鎮静耕種永盛」


三猿の台の両側面には講中と思われる人名が30名ほど刻まれ、その下の台の
右側面には北 とい十三丁 いわつき二里 南 大門十二丁と刻む。

美園第二分団奥路傍 緑区南部領辻


日光御成街道の東沿いにある美園第二分団の裏の路傍に庚申塔。

安永6(1777)笠付角柱 青面金剛立像 合掌型六臂。青面金剛は個性的な顔立ち。
彫りは立体的で、向かって右に頭を沈めた邪鬼の姿も面白い。下部に三猿。
全体にバランスがよく、不思議なほど保存状態もいい。


塔の左側面に年号。右側面には辻村原山講中と刻む。

総持院 緑区南部領辻


総持院の大きな鐘楼門を入ると左側に石塔が並ぶ。左の二基が庚申塔。


天保7(1836)板駒型 青面金剛立像 六臂。正面はかなり風化が進んでいる。
右手に剣、左手ショケラを持つが、ショケラはボロ雑巾のようだ。


左側面は半ば剥落している中、武州足立郡南部領辻村と刻まれる。


下の台の正面には小さく講中とあり、側面と合わせて多くの人の名前を刻む。


安永6(1777)唐破風角柱 青面金剛立像 六臂 左手に合掌したショケラを持つ。
ずんぐりした邪鬼は頭を向かって右にしている。下部に三猿。


右側面「奉造立青面金剛」左側面には年号の脇に武州足立郡南部領辻村講中。

総持院東路傍 緑区南部領辻


総持院の前の道を東に向かうと生垣が続く角のところに小さな庚申塔。


安政5(1858)山型角柱。路傍に斜めに立っていた。年号以外詳細はわからない。