天王社 見沼区大和田町1


東武野田線大和田駅の西、大宮商業高校の南にある天王社の境内、社殿の左脇に
二基の庚申塔が並ぶ。


正徳3(1713)板駒型 青面金剛立像 合掌型六臂 上左手にショケラを掲げ持つ。
光背右に「奉造立庚申為二世安楽」左に「當所安全也」続いて年号を刻む。


邪鬼は思い切り肘を張りＭ字型。下部に三猿と二鶏。その下に講中十三人と刻む。


享保12(1727)笠型角柱 青面金剛立像 合掌型六臂。こちらは上右手にショケラ。


やはり邪鬼はＭ字型。三猿の脇に二鶏。二基とも似通った構成である。


右側面「奉造立庚申供養講中江内安全祈所」願主 個人名。続けて講中拾四人。


左側面に年号。脇に武州中足立郡南部領大和田村 村中男女四百五拾人と刻む。

旧真福寺墓地 見沼区大和田町1


天王社の北隣、墓地の入口に多くの石塔が並ぶ。一番手前に大型の庚申塔。


天保14(1842)山型角柱 正面 日月雲「庚申塔」台は二段。塔の右側面には年号、
左側面 武州足立郡南部領 大和田村。上の台に三猿。下の台に「講中」と刻む。


三猿はハッピを着て自由に振舞う。真ん中の猿は御幣を持ち岩に片足をかける。
片柳などでも見かけた岩槻系の三猿の特徴がよく現れている。


上の台の左側面 西 大みや十八丁 右側面 東 いはつき 一里 北 はらいち 一里。
下の台の左側面 世話人を含め19名の名前、右側面に岩槻林道石工 田中武兵衛。


墓地の北奥のブロック塀の前にも石塔が並ぶ。手前に二基の庚申塔。


天保3(1832)山型角柱 日月雲「庚申塔」下の台正面に三猿を彫る。


塔の右側面には年号。左側面 天下泰平 國土安全 南部領 大和田村。
下の台の両側面に講中23名の名前を刻む。


明治5(1872)山型角柱 日月雲「庚申塔」下の台正面に可愛く三猿。


塔の右側面に 天下泰平 國土安全。左側面に年号と大和田村。

大和田交差点北路地角祠 見沼区大和田町1


大和田交差点の北東路地の角に鳥居が立ち、奥に祠が見える。中に庚申塔。


安永5(1776)板丸型　日月雲 青面金剛立像 剣ショケラ持ち六臂。


足元にこたつネコのような邪鬼がうずくまる。その下にかすかに三猿も見える。
両脇 右 みむろ道 左 大宮道だろうか？